介護福祉士実務者研修という資格
介護福祉士実務者研修(以下、実務者研修)という資格をご存知でしょうか。
介護の仕事を始めるときに求められる資格の一つで他の資格として介護職員初任者研修があり、こちらは実務者研修と比べて学習期間も短く安価で資格取得することができます。
実務者研修を修了するメリット
介護職員初任者研修と実務者研修、2つの資格がありますが実務者研修を修了するメリットについて。
メリット①サービス提供責任者になれる
訪問介護事業所で必ず必要とされる職種、サービス提供責任者になるには「実務者研修」もしくは「介護福祉士」の資格が必要となっています。
※「ホームヘルパー2級を修了して3年以上の実務経験がありサービス提供責任者として認められた方」もサービス提供責任者となることはできますが、2013年4月より訪問介護事業所に配置されたとき介護報酬が減額されることになりました。
メリット②介護福祉士国家試験の受験要件に
2017年1月より介護福祉士の国家試験を受験する場合、介護の実務経験(3年以上)に加えて実務者研修を修了することが義務づけられました。
国家資格である介護福祉士を取得するためには実務者研修の資格を取得する必要があります。
(今回は介護福祉士養成校で国家試験受験資格をする方法などは割愛しています。)
研修内容
実務者研修の研修時間は450時間。
介護職員初任者研修など所有している資格があれば受講内容の一部免除があります。
・人間の尊厳と自立
・社会の理解Ⅰ、Ⅱ
・介護の基本Ⅰ、Ⅱ
・コミュニケーション技術
・生活支援技術Ⅰ、Ⅱ
・介護過程Ⅰ、Ⅱ、Ⅲ
・発達と老化の理解Ⅰ、Ⅱ
・認知症の理解Ⅰ、Ⅱ
・障害の理解Ⅰ、Ⅱ
・こころとからだのしくみⅠ、Ⅱ
・医療的ケア
※演習のほか、演習の科目修了が必要になります。
費用
3万円台〜約20万円となっています。
所有資格の有無(無資格、ホームヘルパー2級/介護職員初任者研修、ホームヘルパー1級、介護職員基礎研修)に加えて開講している機関によって費用が異なります。
修了試験について
修了試験を実施する義務はないため通うスクールによって修了試験を行っているところ、行わないところがあります。
介護に関するその他の資格
介護に関する資格として主なものを3つあげます。
今後のキャリアアップとして取得を検討されてはいかがでしょうか。
●介護の国家資格である介護福祉士
現在では介護実務経験3年+実務者研修を受講していることが国家試験受験の要件となっています。
●その上位資格である認定介護福祉士
介護福祉士取得後、実務経験に加え所定の研修を受講することで取得することができます。
●介護支援専門員(ケアマネージャー)
介護サービスを利用するにあたり必要となるケアプランの作成や、利用者の心身の状態と現在行われている支援が適切なものか確認するモニタリングなどを行う職種です。
最後に
介護福祉士国家試験の受験を検討されている方は、早めに実務者研修を修了されることをおすすめします。
いざ受講しようとしても、
・直前のため受講予約が取れない
・修了時期が間に合わず国家試験の受験資格を満たさなくなる
1年に1回の国家試験です。
こんなことにならないよう早めに受講されてはいかがでしょうか。
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