介護職員初任者研修という資格
介護に携わる仕事をするうえで入門的な資格となるのが介護職員初任者研修となります。
以前は訪問介護員養成研修(ホームヘルパー1〜3級)そして介護職員基礎研修と呼ばれていた資格が一元化されたものが介護職員初任者研修です。
介護の実践現場で実務経験を積んでいくことで実務者研修や国家資格である介護福祉士、認定介護福祉士といった資格取得の道も拓かれます。
研修内容
大きく分けて、講義と実技の2つがあります。
講義
介護職員に必要な視点や知識、介護保険に関する制度について座学形式で学びます。
〈内容例〉
●介護職の職業倫理と介護職の役割、専門性・他職種との連携
●利用者の人権と尊厳を支える介護、自立支援
●認知症、老化の理解
●介護におけるコミュニケーション技術について
●介護保険制度、医療との連携、リハビリテーションについて
●介護保険制度による居宅サービス・施設サービス、介護保険外でのサービス
●障害の理解 など
実技
利用者への身体介護などを想定した実技研修を行います。
〈内容例〉
●歩行介助
●ベッドから車椅子への移乗介助
●食事介助
●排泄介助
●入浴介助
●服薬介助
●ベッドメイキング など
※見守りや介護といった支援が必要な方への対応方法について学ぶことができるため販売員など普段は別の仕事をしている方が受講されたり、家族に介護が必要な方がいる方も勉強も兼ねて資格を取りにくる方もいます。
費用
受講料については、3万〜6万円と受講する学校によって変わります。
かなりばらつきがありますが介護職員初任者研修について厚生労働省の基準をクリアした機関が開講しているため、費用によって大きくカリキュラム内容が変わってしまうという心配はいりません。
試験について
すべての講義と実技研修が終了すると修了試験(筆記試験)を受講します。
この修了試験で合格した方が介護職員初任者研修の資格を取得できます。
旧カリキュラムであるホームヘルパー2級などは修了試験はありませんでしたが、現在の介護職員初任者研修では必須となります。
試験ときくと一歩引いてしまう人もいるかもしれませんが、これから介護の分野で働く中で上位資格そして国家資格でもある介護福祉士を取得するにも国家試験受験する必要があります。
介護に関するその他の資格
介護に関する資格として主なものを3つあげます。
●介護の国家資格である介護福祉士
現在では介護実務経験3年+実務者研修を受講していることが国家試験受験の要件となっています。
●その上位資格である認定介護福祉士
介護福祉士取得後、実務経験に加え所定の研修を受講することで取得することができます。
●介護支援専門員(ケアマネージャー)
介護サービスを利用するにあたり必要となるケアプランの作成や、利用者の心身の状態と現在行われている支援が適切なものか確認するモニタリングなどを行う職種です。
まとめ
介護職員初任者研修は介護の資格の中で、一番の基礎となる資格です。
介護や福祉の仕事に興味のある方は一度検討されてはいかがでしょうか。
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