〜今が一番じぶんらしい人生を送れています〜
NPO法人高齢者外出介助の会 代表 永井佳子
紹介
大阪市中央区松屋町にある「からほりさろん」。
非営利活動法人高齢者外出介助の会で代表をされている永井氏。
インタビューに伺った当日も笑顔で迎えてくれました。
↓写真はお店の前でフリーマーケットを行なっているところ、店先に並んでいる商品をきっかけにさろんを利用される方も多いとのことです。
これまで40年ボランティアに取り組まれ、自身でNPO法人も立ち上げられた永井氏から福祉に対する想いを伺いました。
ボランティアを始めたきっかけ
子育てが一段落したときに、自分の小さな発想と活動で少しでも住みやすい社会になればと考えました。
高齢者外出介助の会を立ち上げようと思ったのは義母の認知症が始まったことがきっかけでした。老人ホームにボランティアとして通い、高齢者の方と関わらせてもらうなかで「高齢者の方が自由に外出できる支援」が必要だと感じました。
安心して任せるには、安心して任せることのできるグループが必要
姑と心でつながらないしんどさを体験し、病院などに同行するときも心から喜べない。こんな関係の嫁・姑は多いんじゃないか。
こんなときに外出に同行してもらえるボランティア団体があれば自分も安心できて少しの間ほっとできる。暮らしにゆとりが生まれるという考えが芽生え、老人ホームを作る覚悟を自分に課した。
それは、この会をつぶせば日々衰えていくみなさんの希望を奪うことになると考えたから。
高齢者外出介助の会はこれから必要とされる活動だから枚方では参加する人に限りがある。
それまで枚方市内で立ち上げた会は後継者が育っていたこともあり、決心がついた。
大阪市内で立ち上げようと場所を見つけるのに何年もかかりました。
50歳を過ぎて
「今つくらないと一生悔いが残る」
新聞紙上に呼びかけを掲載してもらいました。
今はからほりさろん活動の拠点として、さろんに来られるみなさんの声から活動を広げている。
サロン活動としては
・外出介助、食事会、認知症カフェ、車椅子の貸し出し
いきがいづくりとして
・童謡唱歌を歌う会、ハーモニカ教室、からほり新聞の発行
など地域の方とも協力し取り組んでいます。
諦めることはじぶんらしいことじゃない
振り返ると苦労もありました。
0からのスタートでお金はなくてもまず電話・机が必要。活動の拠点探しは難航しましたが会の立ち上げを先行しボランティア募集を優先。
大阪YMCAから場所を貸してくださるメドもつき、翌年に阪神淡路大震災もあったことでボランティアに関心を持つ人も増えてきた。
・気軽に話せる場所がほしい、と話してくれた高齢者の想い
・高齢者の方に外出できるような支援、グループが必要
今も金銭的には苦しいですが、それでも高齢のみなさんに寄り添う場を開き続けたい。
私の志、そして今後の課題
あきらめたくない。
実は今それで困っているんですよ。
途中で投げ出したらからほりさろんが終わってしまうだけだなぁと思っていて。
課題としては今の活動をボランティアで終わらせずに、給料を出す形まで作らないといけない。
そうしないと引き継げる人がいないから、それが悩ましい問題。
そして熱い想いがある人に引き継いでほしい。
一つのことを実現させようとしたら粘り強く、熱い想いを持っていないとできない。
そんな人がいれば一緒に活動していき、いずれ引き継いでもらえたらと思います。
最後に
76歳いろんなことが見えてきてどんどん楽しくなってくる。
私はやりがいより生きがいです。
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